槇原さん

  • マッキーがさいきんTVに出始めた。おかえりなさい。
    • 彼が歌う歌詞は覚えづらいけれど、とても僕にとって優しく強い感動を与えてくれるものだった。
      • 90年代の僕にとって、一般的にCDというものはとにかく集めて聞き込むべき対象だったが、マッキーのCDは気恥ずかしくて、購入することが憚られた。「がんばれロック」の波から自分を守るための防波堤が、自分にそうさせたのだ。
      • CDを買わずとも、僕は彼の語りと歌を聞いた。毎週、週末にラジオで放送されていた彼の番組を聞いていた。出向先の県で、あてもなく車をタラタラと走らせながら、あるいは田んぼの脇に車を止めて缶コーヒーを啜りながら、槇原敬之の世界に脳味噌を浸していた。それは99年8月半ばまでのことだった。