ご老人が悩みを吹き飛ばす最高の方法

私が名取駅で電車を待っていると、「名取は、いいところですねえ」と、おじいさんから声を掛けられた。

私の母より一つ歳下なくらいで、背丈は先般亡くなった父より高く、矍鑠となさっていた。しかし、重い病のため、県内の別荘地から月一回、名取市内の病院に通って来られるそうだ。また、お年相応に脚が痛く、これも辛いとおっしゃる。

電車に乗っても、おじいさんのお話は続く。今までの人生でのいろんなこと。家族とのこと。
そんなあれこれを悩まないために、おじいさんが毎日続けておられる一つのこと。
「念仏を唱えているんですよ。般若心経。」

どうなんだろう、般若心経は念仏なのかな?

おじいさんにとっては、仏教が親しみ深いようだが、特定の名号を唱えなくてよいのだろうか?

爽やかなような、モヤモヤした感じで、おじいさんとはお別れしました。