若者がIT の地頭を鍛えること

就職するためにも、またリストラに対抗するためにも、高校生・大学生のうちに IT の地頭を鍛えることは重要である。

K女子大のK名誉教授は、文系の大学生に、統計ソフト R を使った授業を展開しておられた。

まずこの統計の授業でフリーウェアの文化を学べる。これは文系の領域である。

そして、コマンドプロンプトの画面によるコマンド操作や、R によって出力されたファイルを加工して、プレゼン資料を作成するためのExcel VBA を使ったエクセルの自動化、および論文の体裁を印刷業者と直接にやり取りできるようにするための TeX というソフトウェアの使い方も、学ぶチャンスが出てくる。

このようにして学習結果を志望先に提示し、就職の成果を上げている学校は他にもたくさんあるだろうし、このようにしないで成果をあげていない学校もたくさんあるだろう。

例えば、私の30年前の山形大学の文系では、大型汎用機(メインフレーム)を使った FORTRAN言語 によるプログラミングが教えられていた。端末がNECのPC 98 シリーズであり、それだけで BASIC 言語の学習が出来るのにである。

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この結果が就職と、そして就職後の若者の生涯に大きな影響を与えることは明白である。

大学生の方や、若い方々には、就職前も就職後も、IT の地頭を、きっちり仕上げておくことをお勧めする。

また高校生の方には、このようにきっちりと IT の地頭を仕上げるチャンスを与えてくれる大学を、選ぶことをお勧めする。

*1:FORTRANは、一部のプログラマーか、理系の人しか使わない。大型汎用機は、限られた地位を持つ大学関係者か、一部のプログラマーしか使わない。いっぽう、BASICは、当時は中学生から大人まで趣味や勉強や仕事のため、幅広く使われていたし、現在は派生としてVBA などを残している。また、当時のNECのPC 98 シリーズなら、OS はMS-DOS が使えたので、コマンドラインCUI)によるコマンド操作も身に付けられた。